HR人事マネジメント Q&A 第八回

2021年12月 ニューヨーク Biz

「HR人事マネジメント Q&A」第8回

生活費の安い遠方へ引っ越すなら減給実施も可能

遠方に移る従業員について有名大手企業はどのような対策を講じたでしょうか。先ず彼らは「長い通勤よりもリモートワークを選択する従業員は代償を払う可能性がある」と一貫した姿勢で臨んでいます。誰もが知るGoogleは、在宅勤務を続ける従業員に対し、住む場所に応じて給与を最大で25%削減する方針を打ち出しました。従来の勤務地と同じ都市に住み自宅勤務する場合は給与変更はしないが、オフィスから離れた生活コストの低い場所に住むほど削減額を多くすることにしたのです。また、FacebookやTwitterなども同じように自宅勤務を続ける従業員に対し減給する方針を明らかにしており、VMWareも遠方へ引っ越す従業員の給与を最大18%削減すると発表しています。

対するインターネット向け決済サービス企業のStripeは、引っ越し費用支援のため従業員に2万ドルを提供するとしたものの、後に支払い額を10%削減すると発表。実効性が怪しくなってくるのと同時に会社宣伝の一環ではないかとの穿った見方もできます。

それはともかく、現時点で減額の方針を打ち出している企業に言えることは、大半がサンフランシスコ近郊という全米中で最も高い賃金水準の地に在ること。言うなれば、その地より物価の高い地域存在しないからこそ、このような大胆な方針を打ち出すことができるとも言えます。

勿論、この流れに抗うように減給しないと発表するソーシャルメディアサイトRedditのような会社も出て来てはいます。

もしも皆さんの会社が3大都市圏にあり、従業員の引っ越し先がそれより物価の低い地であることが凡そわかっているならば減給に動くことも可能でしょう。

但し、それと同時に最大限に気を付けるべきことは、雇用関連法の一つであるThe Equal Pay Act(賃金同一法)に抵触しない或いは見做されないようにすることなのですが、それについては次回に持ち越します。

(PDF版はこちら