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<!–:en–>CALIFORNIA OVERTIME PAY LAWS PROTECT NON-RESIDENTS TOO, COURT RULES<!–:–><!–:ja–>裁判所の裁定:カリフォルニア州非居住者も保護するカリフォルニア州の残業代支払いに関する法律<!–:–>

August 24, 2011

 

在カリフォルニア州の企業のために勤務する他州の居住者は、カリフォルニア州に出張中はカリフォルニア州の残業代の法律により保護される、としてカリフォルニア最高裁判所は2011年6月30日に裁定した。

この裁定によりカリフォルニア州へのビジネストラベルが減り、今後カリフォルニア州の企業に対して何百という訴訟を引き起こすきっかけになるであろうと雇用問題専門弁護士たちは予測している。なお現時点で企業は、従業員が居住する州の労働法に従い従業員に支払いをしているはずである。

この裁定によりカリフォルニア州住民がカリフォルニア州よりコストが比較的抑えられる州外の派遣労働者に職を奪われることから保護されることになる、と裁判所は述べた。Kathryn Mickle Werdegar裁判官は、「カリフォルニア州法が適用されないことは、雇用主がカリフォルニア州の従業員の代わりにコストが比較的抑えられる他州の派遣労働者を雇うことを助長する。よって、カリフォルニア州の求人市場の拡張における正当な権益を脅かしている。」と州高裁宛に書き送った。

この裁定は、ビジネストラベルの際に労働者側に寛大なカリフォルニア州の残業代の法律が適用されることを求めるアリゾナ州およびコロラド州に居住する従業員により在カリフォルニア州ソフトウェア会社Oracle Corp.に対して提起された訴訟の際に下された。Oracleの本社はサンフランシスコから南東に約20マイルに位置する Redwood Shoresにある。

カリフォルニア州法では、1日に8時間以上或いは1週間に40時間以上働くnon-exempt employees(時給制従業員)は、通常時給額の1.5倍のレートで残業代が支払われる資格がある、とされている。また連続勤務7日目の8時間を超過した時間に対しては、通常時給額の2倍で残業代が支払われる。アリゾナ州は残業代についての法律は存在せず、コロラド州法は州境を越える状況下の残業には拡張して適用されない。従って在カリフォルニア州の雇用主は、カリフォルニア州に来る従業員がカリフォルニア州法に則り支払われたことを確実にする為にペイロールやトラッキングシステムを改修する必要があるかもしれない。

Oracleをサポートする為に関与する航空会社・ホテルやレストラン業界を代表した弁護士のRobert S. Spanは、「以前は、在カリフォルニア州の大半の雇用主は、個人がカリフォルニア州に僅かな時間だけ来たとしてもカリフォルニア州に居住しない者にはカリフォルニア州の雇用法は対象外であると信じていた。」と語り、また「貴社でカリフォルニア州法を残業代の領域において拡張するのであれば、カリフォルニア州独自のほかの労働法も他州在住の従業員へ拡張しますか?」と呈した。

他方、或る訴訟で労働者を代表したCharles S. Russellは、「この裁定は恐らく最低賃金の法律および健康と安全問題に絡んで考慮される要件に対してのみ拡張されるであろう。」続いて「Oracleに対する訴訟は企業が何千万ドルをも費やすことになる訴訟に影響を及ぼした」と述べた。 Russellはまた「裁定はアウトソーシングに対する勝利」と言い表し、「企業は今後ほかの場所から派遣労働者を連れてくることにより賃金の法律を回避する必要がなくなるであろう。」「これはまずカリフォルニア州の従業員にとっての勝利である。なぜなら、カリフォルニア州に連れて来られる派遣労働者と不公平に競争する必要がなくなるからである。また派遣労働者にもカリフォルニア州の従業員と同じ残業代が支払われることになることから派遣労働者にとっても勝利と言える。」 とも述べた。

集団訴訟として申し立てられたこの訴訟は、全米のOracleに勤務し続け、カリフォルニア州では過去3年に亘り約20日から110日を過ごした従業員により起こされた。Werdegar裁判官は裁判所宛に次の様に書いた。「カリフォルニア州は従業員の居住地にかかわらず、州境内の全てのnon-exempt従業員の残業を規制することを選択するであろう。」 更に同 裁判官は州の残業代の法律は居住者だけに対して適用されるとは一切記載されていない、とも述べた。

サンフランシスコを拠点とし、賃金・時間の集団訴訟と弁護を含めた雇用関連訴訟を頻繁に引き受ける雇用問題専門弁護士のLaura Maechtlenは、「裁定はカリフォルニア州の賃金法の使用の大いなる拡張となるであろう。またこの裁定の対象となる雇用主は、正しくはnon-exemptであるところexemptと不適切に分類され、カリフォルニア州内で遂行した職務に対する未払いの残業代を申し立てるカリフォルニア州非居住の従業員による多数の追加訴訟に直面するであろう。原告は間違いなく集団訴訟という面においての裁定を要求してくるであろう。」と述べた。

ロスアンジェルスの雇用問題専門弁護士Anthony J. Oncidiは、「この裁定はより多くの訴訟を引き起こすきっかけとなるであろう。裁判所はカリフォルニア州に居住しない労働者に対してカリフォルニア独特の従業員びいきの残業ルールを拡張する。これはカリフォルニア州の雇用主に対して更なる訴訟をもたらすことになり、失業している弁護士の数が減ることになるであろう。」と述べた。07-01-2011, Los Angeles Times.