DVD『日本人マネージャー必須DVD - セクハラ基礎知識:アメリカ版』一部抜粋

ウェビナー『人事管理の最新事情』一部抜粋

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訴訟を避けてホリデーシーズンを楽しく過ごすための対策

November 26, 2011

 

今年のホリデーシーズンも真っ盛りであるが、ホリデーシーズンを楽しく過ごし、人事問題に発展しないよう、ガイドラインを見直すには良い時期であろう。会社主催のホリデーパーティーや飲酒に関わる懸念がもっとも典型的な問題ではあるが、それ以外に起こりがちな問題を取り上げてみたので、是非とも最後まで読んで頂きたい。

ホリデーパーティー   低迷する経済状況や昨今話題になっている訴訟問題などを考慮すると、会社主催のホリデーパーティーは取り止めるのが良策とも思える。チャレンジャー、グレイ&クリスマス社がこのほど実施した調査によると、ホリデーパーティーを主催する会社はリセッション前(2007)の90% に比べて減少したものの、まだ70% もの会社がホリデーパーティーを主催している。そのうち30% のパーティが 会社敷地内で催されており、この30% はアルコール抜きのパーティーであると考えられる。と言うことは、40% もの会社がオフサイトのホリデーパーティーを催し、アルコールを提供していると考えられる。もちろん、これが一番重要な話題である。

会社主催のパーティーでの飲酒による責任問題は、もともと雇用中の従業員がなした行為の責任は雇用主にあるとする「使用者責任」、および、明らかに飲酒影響下にある個人にアルコールを提供する者は、その個人が飲酒影響下でおこした損害の責任をもつとする「主催者責任」の法的コンセプトにもとづいている。

基本的に、雇用主は単なる娯楽目的でアルコールが提供されたイベントについての責任はないとされる。しかし、ビジネス目的でイベントが開催されると、雇用主の責任が問われかねないことは覚えておくべきであろう。雇用主の責任の有無を裁定する際、裁判所が考慮するのは、イベントがどこで催されたか、従業員は参加を要請されたか、従業員の家族や顧客は招待されたか、事業についてのスピーチがおこなわれたか、会社の事業についての話があったか、イベントは会社によって計画され提供されたのか、または従業員により自主的に計画されたのか、などの点である。したがって、対策としては、以下のことを念頭においてパーティーを計画するのがよいであろう。

  1. アルコールを提供するか否か  アルコールを提供しなければ会社の責任についてのリスクはほぼ回避できる。しかし、オフサイトにおける会社主催のパーティーでアルコールを提供しないことは非現実的であり、イベントにおいて不満がでるのは覚悟しておくべきであろう。
  2. 飲酒量を制限する  アルコールを提供するのであれば、飲酒量を制限するのが良策であり、そのためには、キャッシュバー(自費でアルコールを購入)、ドリンクチケット制、飲酒時間制限などの工夫をするとよい。
  3. 営業時間外にオフサイトでパーティーを催す  イベントは、通常の営業時間外にレストランや会社が所有・経営していない会場で開催し、従業員ではなく、バーテンダーを雇ってアルコールを給仕させるのがよいであろう。
  4. 自主参加型パーティー パーティーの参加は任意とし、参加者の記録を残さないこと。
  5. パーティーはあくまでも親睦を深めるため社交的に  従業員の配偶者を招待し、会社の顧客は招待しない。ビジネスに関連したスピーチや賞与・ボーナスの授与も避けよう。すなわち、ビジネスや仕事に関連することは避けるのが良策である。
  6. 従業員に会社の規定を確認させる  パーティーの前に社内メモを発行し、飲酒、セクシャルハラスメント、ドレスコードに関する社則を従業員と確認しておく。
  7. 監視役を指名し帰宅のための車を用意する  パーティーで飲酒を控えて参加者の飲酒状況を把握する監視役を指名し、酔ったり、具合の悪くなった従業員が自分で運転して帰宅しないよう監視しよう。そのような従業員が少数でないことを想定してタクシークーポン券を用意するのも賢明であろう。

ハラスメントクレーム - 雇用主にとって個人損害クレームの次に大きな問題は酔った従業員が他の従業員に不適切な行為をおこなうハラスメントクレームである。抑圧感がなくなり、判断力が鈍り、お祭り気分が加わるとハラスメントが起こりやすくなる。パーティーの席での不適切なコメントや接触など、オフィスパーティーに関連したハラスメント訴訟は後をたたない。前述した以外にも、以下のことを十分に注意するべきであろう。

  1.  ハラスメントポリシーを配布する   会社のホリデーパーティー前に、会社のハラスメントポリシーをもう一度配布して、従業員が読んで理解したとする署名をもらっておく。
  2. マネージャートレーニング  ホリデーパーティーにおける適切な行動とは何か、従業員の模範となるべく、管理職メンバーにトレーニングを施すべきである。さらに、会社主催のパーティ後、自宅や近所のパブなどでの「アフターパーティー」に従業員を招待しないよう指導しておくこと。ハラスメントクレームは「アフターパーティー」の場でおこることも多いとされる。
  3. ドレスコード   刺激的なドレスの着用を禁止するなど、どのような服装での参加が望ましいかを伝えることによって、ハラスメントリスクは軽減できる。
  4. 会社主催の課外活動についての放棄書   会社主催の課外活動に従業員が参加する際の会社責任を制限する放棄書に署名させることを検討しよう。もちろん、雇用主はすべての責任を回避できるわけではないが、従業員の適切な行動を促すことに一役買うであろう。

時間外賃金クレーム  ここ数年 浮上している問題が、イベントの準備を通常の労働時間外にまでおこなっているノンエグゼンプト従業員である。例えば、ノンエグゼンプト従業員の昼食時間中(無給)にパーティーの備品を買いに行かせると、法的に、その時間の賃金を支払わなければならない。賃金および時間に関する法律によると業務にかかわっている時間はすべて支払う義務があるのである。すなわち、更には、ホリデーパーティーの参加を従業員に義務付けると「業務」とみなされ賃金支払い義務が発生する。

ホリデーデコレーション   雇用主は異なる宗教を信じる者を別扱いしないよう気をつけたい。オフィスにおけるホリデーデコレーションについても同様である。一般的に、多くのオフィスでは、冬・雪、キャンディケーン、イルミネーションなどの非宗教的なモチーフを飾っており、「キリストの生誕シーン」のような特定の宗教にまつわる飾り付けを避ける傾向にある。また、EEOCは、米国最高裁判所の「リースおよびクリスマスツリーは、非宗教的なシンボルとみなされる」との1989年の採決に同意している。したがって、たとえ特定の従業員から不満が出たとしても、オフィスにリースを飾ったり、ロビーにクリスマスツリーをおいてもよいとされる。

宗教上の規則や習慣の遵守についての便宜 - 採用、解雇や他の雇用条件において、雇用主が従業員の宗教を理由に差別することは公民権法第七編で禁じられている。特に、雇用主に厳しい経済的困難を与えるのでなければ、雇用主は、従業員が宗教上の規則や習慣を遵守するために妥当と思われる便宜を図る必要がある。また、法律では、そのような経済的困難を証明する義務は雇用主にあるとしている。雇用主は、以下のことを考慮するべきである。

  1. 宗教的信仰により従業員がその祝日に欠勤することをできる限り認めるべきである。
  2. 「妥当と思われる便宜」には、シフト交換、有給・無給休暇、変動祝日(フローティングホリデー )などを従業員に認めることが含まれる。

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