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雇用主による監視 と 従業員のプライバシー

February 29, 2012

職場における監視行為の高まりは、一方で従業員のプライバシーを侵害するかも知れないとの懸念を生じさせる為、雇用主はそれらのバランスを重要視せねばならなくなってきた。高周波識別(RFID)テクノロジーが導入されるようになり、例えば病院にて今日、雇用者は看護士や医療専門家がどれほど迅速に患者からの呼び出しに応じているかを追跡することができ、また緊急事態時にはそれら各々の看護士らが何処にいるのかをも確実に把握できるようになった。全く以ってRFID技術はこのケースでは独創的且つ重宝され得るテクノロジーであり、無視・放置されたとの患者からのコンプレインに呼応するには有用に違いない。

この例のように過去10年間で目を見張る進歩を遂げたテクノロジーのおかげで、今日、多くの中大手企業では気づかれることなしに従業員を監視できるテクノロジーを用いている。しかしながら、多くの雇用主によるRFID・GPS・Biometricテクノロジーなどを用いての職場での物品や人々の動向への監視行為は、論争の的になってきている。

監視行為には、従業員の位置追跡、職場におけるRFID、または世界中何処でも利用可能な GPS、あるいは労働者を識別するBiometricテクノロジーを用いるなど多様な方法がある。

これまでの米国では、増え続ける雇用主による監視行為に対して微々たる規制しか持ち合わせてこなかったが、各地で職場でのプライバシー懸念が高まる共に、先んじて法整備が為されたオーストラリア・カナダ・欧州連合など他国の法律と情報の集められ方およびデータ化の内容について必然的に注目するようになってきた。

RFID・GPS・Biometricなど監視の為のテクノロジーツールは、元来は決して労働者のプライバシーを侵害することを意図していなかった。しかし今日では雇用主がそれらの懸念を軽視していると誰もが考えるようになった。揚句、業者自身がカスタマー・サービスの改善を目的にではなく、労働者を監視するための最適の方法としてそれらを販売している始末である。

翻って、労働者監視の目的でそれらテクノロジーを雇用者が使用することを防ぐ手立てが一切ないのも事実であり、本質的に米国内で働く労働者は、バスルームと化粧室を除く職場でのプライバシー保護の期待を抱くべきではない。

また、従業員へ間断なく続けられる監視問題に加えて別のより大きな懸念事項としては、それら収集された大容量のデータが委託された業者により蓄えられことである。実のところ私達は多くのデータ取り扱い違反、即ち、攻撃を受け易いソーシャルセキュリティー番号や医療情報を含む高いレベルの個人情報の漏洩ケースを既に幾つも目撃してきており、これを別の言い方で表すならば「監視して収集された個人情報を漏らす者・シフトする者を一体誰が監視しているのか!」となる。

話を先に進めるならば、雇用者は誰もが合点が行く実用的なテクノロジーポリシーの開発を以ってそれら通信技術に早急に順応する必要がある。現在、大半の企業は、会社所有のコンピュータおよび電話デバイスにおけるインターネットや電子メールの使用基準について会社方針を設けてはいる。しかしながら、GPSプログラムや電話デバイス・(最新のテクノロジーを装備した)車など新しいテクノロジー機器を会社敷地内に抱える企業は、勤務中の各々のプライバシーには制限があることを正確且つ正直に従業員に知らせる為、明確なポリシーを但し慎重に準備する必要がある。

とにかく、会社所有のコンピュータ・電話デバイス・車の取り扱いを含む職場監視に関してどのような方針を設けるにしろ、雇用者は従業員に対し、これら会社所有の送信機器を通す以上、たとえ秘密のファイルやパスワード付きでファイルを送るにせよ、プライバシーを期待してはいけない旨を明確に伝えるべきである。 さらに雇用主は、従業員が雇用者から提供された通信機器を使う際には従業員のプライバシーや行動が制限される旨を、確立した会社規範を整備した上でマネジャーと従業員双方に対してトレーニングにてはっきりと知らしめるべきでもある。

一般的に言えば、雇用者は従業員による会社の電子通信システムや機器の使用法を監視することができる。
以下は、従業員監視ポリシーを開発する上で雇用主にお薦めする数例である:

  1. 雇用主は、会社所有の電子通信システムおよび機器の取り扱い方および態様に絡み、会社は従業員に対して監視する旨を会社規範やトレーニングを通じてはっきりと知らしめる。
  2. 雇用主は、従業員が用いる会社所有の電子メールやその他のデジタルファイルに対し、適切な事情下での執行命令に基づき或いは雇用主の判断に基づき、アクセスする場合が起こることを、はっきりと記述する。
  3. 雇用主は、従業員が会社所有の電子通信システムや機器を利用する際には、プライバシー保護に期待するべきではないことを、会社規範やトレーニングを通じてはっきりと知らしめる。
  4. 会社は、仮に従業員が会社所有の電子通信システムや機器を用いて、個人的な理由或いは個人的なアカウントおよびサイトにアクセスする際に、雇用者による監視行為に障害が生じるかまたは妨げられ得ると判断した場合、とりわけ法的なアドバイスを求めるべきである。
  5. たとえ米国のそれが他の工業先進国が持つ職場プライバシー関連法よりも遅れているとは言え、各々の州が独自に法制化するかも知れない電子通信傍受関連法および規制の確認を怠るべきではない。